ブログ ぱりてきさすのトレード日記: 古館を待ちながら

2010年03月03日

古館を待ちながら

僕はこと株に関してはプロ意識を持っているつもりなんで、金融リテラシーのない人間をはめ込んでいる証券会社の営業などに関しては正直言って嫌悪感を感じているのね。でも、その一方で簡単に楽して儲けたいと白昼夢を見ている金融リテラシーのない人間にも正直言うと嫌悪感を持っているわけです。

いわばこの両者の関係って鳥獣戯画の一幕みたいなもんなわけで、遠くで眺めていれば良いわけだけども、そそかっしい僕なんかはときどき近づいては毒を吐いてみたりしているわけです。でも基本ギャグテイストでディスってるつもりだし、悪意はないんだけども、いろんな誤解も引き受けざるを得ないのは仕方ないことなのかなとも思っています。さて本題。

やっぱね、対面証券会社ってやってることがフェアじゃない気がするんだよね。あらゆる商売は様々な差異を利用した鞘取りが利益を生むものだと思うのだけども、対面証券会社はそういう意味では鞘を取りすぎている気がする。これに関しては僕は昔からアイディアがあって、

@営業が勧めた商品を購入して損を出した場合、手数料を全額返金する。
Aその場合、全部塩漬けして損失を出させない可能性があるので、顧客に許容期間と許容損失を最初に決定させておく。
Bもし利益が上がった場合、これまでの二倍の手数料を取る。

この3つを実行するだけで、見違えるようにフェアになると思うんだけどもね。これなら本当に能力のある営業がキチンと評価されるようになるだろうし、客をはめ込むペテン営業は一切できなくなっちゃうから安心して株の売買ができると思うんだよね。でもまぁ、こんな公正なルールを持ち込んだりしちゃったら、手数料収入は壊滅するだろうけどもね。

そしてもう一方の営業の言いなりになって株の売買をしている金融リテラシーのない人たちに関してだけども、やっぱり最低限自分で知識を持たなきゃ駄目だと思う。無知で強欲な人間が足下を掬われるのは自明のことなんだよ。じゃあどうやって金融リテラシーを涵養すればいいかって話になるわけだけども、橘玲先生の著作をとりあえず全部読めば良いと思う。どれか一冊を挙げろとか生ぬるいこと言わないで欲しい。全部読め。同じことを繰り返し書かれていることがあるんだけども、それは重要だからこそ繰り返してるんだから全部読んだらいい。これを読めば無闇に生命保険に入ることや、無闇に住宅をローンで買うことや、無闇に日本株の投資信託を買うことの経済合理性の無さが非常によくわかると思う。あのね、必死に働いて作ったお金を上の3つで無残に吸い取られてる人間が世の中にはあまりに多すぎるの。

あと株式投資に関してだけども、兼業で株の売買をするのであれば、時間を味方につける売買をしなければいけないと思う。兼業の人間が専業の人間よりも株の売買において優位性を持つのはこの一点だけじゃないかな。専業の人間は時間さえも敵なので、待つことができないんだよ。兼業の人間は本業でお金をしっかり貯めながら機をじっくりと待てば良いと思う。

その機はどうやって見分けるかなんだけれども、僕がよくオフ会で披露する手法の一つに古館投資法ってのがあるのね。古舘伊知郎っているでしょ。報道ステーションのキャスターやってるメガネね。あの古舘がその日の第一ニュースで「株価の下落が止まりません!!!」って言い出したら株を買い出すってものなの。すっごい簡単でしょ。なんじゃそりゃと思うかも知れないけれども、株価の下落が止まらないことがその日もっとも大きなニュースであるということは歴とした異常なことだから、そこから買い下がって相場が平常化するのを待てばリスクとリターンは十分兼ね合いが取れると思う。もっと言えばそういうときに株以外にも、コール条項がついてない転換社債で潰れないであろう会社を選んで買ったりしてみてもおもしろいと思うんだけれども、このあたりのことはやっぱ自分で勉強しなきゃいけない。でなきゃどこかで騙されちゃって振り出しに戻ってしまうから。

とまぁ、いろいろ書きましたが、一番言いたいことは相場を張る前に最低限のリテラシーを持つことの重要性です。近道なんてどこにもないので、楽したいという人は相場で儲けることを諦めるということも選択肢の中から外さないことです。




posted by ぱりてきさす at 19:47| Comment(8) | TrackBack(0) | 株の初心者へ向けて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
売る側と買う側の正義は全く違いますね。僕らは買う側の人間。彼らとは違う世界に生きている事は自覚しないといけませんな。
Posted by どうもです at 2010年03月03日 21:07
小難しいこと考えるより、報道ステーション見るだけで良いのね
(もっとも普段からいい加減ですけど)
今度からやってみます!

私のとこにも10年前は某大手証券の営業がよく来てました
「上がる銘柄教えてください」だって
最近は流石に来なくなりましたが…
(いつもはずれてたので)
Posted by 廣助 at 2010年03月03日 22:40
いつも勉強させてもらっています。

橘さんの本、早速注文しました。
ぱりさんはほんとに全部読んだんですか??かなりの量だと思いますが。
Posted by ヒロシ77 at 2010年03月04日 00:19
橘先生の本は何冊もありますが、北浜さんの有料メルマガ2か月分で全て買えますねw

古館は苦手で報道ステーションは避けてしまうのですが、そんな利用の仕方があったんですね!!!
Posted by 山口B at 2010年03月04日 02:42
僕にはN村系の小さな地場証券で営業やってる友人がいまして、その彼から現場の話をよく聞きますが、想像を絶する世界ですね。手数料3%の投信を1日で2回転させたり、一任勘定取引を平気でやったり(当然違法)営業マンの選んだ銘柄で500万儲かったら謝礼と称して50万近い金を受け取ったり(当然違法)。全ての対面取引証券がそうではないと思いますが、大都市に本拠地のあるその地場証券ではほんの一年前までそのような事が平然と行われていたらしいです。
Posted by かずい at 2010年03月04日 10:25
こんにちは!!
おもわず拍手ボタン押したくなっちゃったんだけど、ないのね。
とにかく拍手です。
Posted by 福沢もも子 at 2010年03月04日 11:51
>>どうもですさん
そうですね。そこは押さえておかないと駄目ですねぇ。

>>廣助さん
僕も今度廣助さんに上がる銘柄を教えてください!ってお伺いしますねw

>>ヒロシ77さん
最新のとかはまだ読んでないですけど、読んでもない本を人に薦められないです。

>>山口Bさん
僕も古館を見るとイライラしてしまいます。投資法のためだけに見るのが良いかと。そうなんですよ。橘先生の本を全部読むだけで、どれだけ無駄に金をドブに捨てずに済むかを考えれば超お買い得です。

>>かずいさん
ほんとめちゃくちゃですよね。僕も仄聞するにいろいろと酷い話を聞きます。事実なんでしょうねぇ。

>>福沢もも子さん
拍手ありがとうございます!
Posted by ぱりてきさす at 2010年03月04日 23:59
橘さんの本を3冊早速読みました。
私には、少し難しい内容でしたが読み応えがありました。
このテーマの次回版を楽しみにしてます。

初心者にとって何を学習したらいいのか解らない事が多すぎるので。
Posted by けん堺 at 2010年03月14日 17:30
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック